なぜ上手くいったのか?新規事業の成功事例と、成功理由について

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新規事業を確実に成功させる魔法のような方法は残念ながらございません。しかし、過去の新規事業の成功例、失敗例を分析していく事で成功の確率を上げていくことは可能です。

新規事業を成功させるため、または失敗しないためにはどのように行動すればいいのかお伝えします。

社内応募のクオリティ

新規事業を始めるにあたり、こちらから指名するのではなく、新規事業のテーマの募集をかけるという方法もあります。新規事業のアイデアの企画書を公募した場合、使える事業テーマが社内からどのくらい出てくるかというと、限りなく0に近い数値です。

一方で、自分自身の起業を想定した事業テーマを募集した場合、すぐに起業できそうな企画書が増えていきます。単なるアイデア募集と自分が先頭に立って事業をするアイデアなので、単純比較はできませんが、自分自身で起業を想定したアイデアを募集する場合、クオリティは上がっても応募数は減少していきます。

使える案を待ち続けるか、母数を増やす貯め、企業外からの応募を受け入れるなどの打開策をとれます。そして社内応募で企画書を審査し、その事業を見極める事のできる人材にも目を光らせねばなりません。

審査員の優劣によって今後の新規事業は左右されてしまうのですから、審査員に誰をおくのかも成功する要素の1つとして捉えておくべきです。

新規事業の成功事例

(スープストックトーキョーグランプリ2016の様子)

参考として、新規事業の成功を2つほど紹介していきます。

社内ベンチャーからの成功!スマイルズ「スープストックトーキョー」

株式会社スマイルズが運営しているスープ専門店のチェーン店、スープストックトーキョーはご存知でしょうか?

スープストックトーキョーは元々、三菱商事の外食サービス事業ユニット所属の遠山正道氏が社内のベンチャーとして作り出したものです。スープ専門店など、男性からすれば魅力をなかなか感じないものですが、ターゲットは女性で、「首都圏で働く若い女性」と絞られています。

スープと言えばカフェ、ランチなどで付いてくる日替わりスープ、このスープに関して言えば味は選べないし、ランチの「おまけ」としての位置づけから脱却できていませんでしたが、スープストックトーキョーは敢えてスープを主軸にターゲットを絞りました。とは言ってもカレーやデザートも人気メニューです。しかしメインはスープです。

スープストックトーキョーの店内はホワイトカラー、オシャレで清潔感があり、女性にとって居心地のいい空間です。

そしてスープの豊富な品揃え、2種類のスープを選べるセット、女性にとって1番嬉しいものはカロリー表示や栄養価の表示、そして無添加素材へのこだわりはこのお店の大きな特徴です。また、スープストックトーキョーは無添加素材にこだわっています。

こういった女性のためへの心配りを全面的に押し出していく事によって、登場してから今も根強い支持を獲得に成功しています。

シーラック株式会社

(バリ勝男クンのコマーシャル)

明治から鰹節の製造業として存在するシーラック株式会社も、新規事業で成功を収めました。

鰹節は縁起物として昔から結婚式の引き出物に使われていました。これに加えて鰹節だけではなく、削り節や海苔、椎茸などを組み合わせた 贈答品を取り扱い、現在のシーラックの主力製品はこの 贈答品セットです。売上の半分以上がこの贈答品で占められています。

ですが、時代の変化からブライダル関連業界では引出物として鰹節を使うことが少なくなってきました。そして鰹節の性質上ライバル企業である差別化は難しく、値引きの要請などが年々増えていき、贈答品の事業だけに頼っていては未来は暗い。という危機感からシーラックは新商品の開発を進めました。

鰹節メーカーとしての強みを全面に押し出した「バリ勝男クン」の発売です。

バリ勝男クンは鰹節を厚切りにし、乾燥させて、生姜醤油で味付けした鰹節チップスです。柿の種と同じようにピーナッツを加えてスナック感覚で食べられ、お酒のおつまみにも最適な商品です。

当時鰹節チップスといったものは市場にはなく、注目が集められるようになりました。

このバリ勝男クン、地域のスーパーマーケット向けの展示会に出展してみたところ、コンビニチェーン店の目に止まり、コンビニにてテスト販売が行われていたのですが、宣伝などを一切せずとも上出来な売れ行きを記録し、コンビニやスーパーマーケットで商品が陳列されることが決定しました。ただし幾ら魅力がある商品と言えども、顧客の目に止まってもらえない事には、手に取ってもらえません。

ここでシーラックはデザイン会社と協力し、カツオに手足を生やした「勝男クン」というキャラクターを作成し、静岡県内でCMを流しました。

「デデンデンデン、バリ勝男」という印象に残る歌、手足の生えたカツオが踊るという強烈な映像が視聴者にインパクトを与え、バリ勝男クンは大ヒット商品になりました。

また、受験のシーズンには名前の通り勝という文字が入っているので、合格祈願!などという文字と共に売れ行きも増加するようです。

ビジネスの多角化がもたらすシナジー効果


シナジーとは相乗効果のことです。ビジネスにおいて多角化にはもちろんデメリットもありますが、未来を見据えるのならばメリットの割合が非常に高いです。

なぜ多角化をする必要があるのか?

1つの事業を専門としてビジネスで経営していくことは、事業が不調となったとき、時代の流れによって破綻リスクが生じます。この破綻リスクを分散するために多角化が必要となります。

多角化せずに専業で進めていき、なくなってしまった企業を例に出します。

写真フィルムは元々世界で4社しか製造することが出来なかった商品でした。

アメリカのコダック

ドイツのアグファ

日本の富士フィルムコニカの4社の独占された市場でした。

時代の流れによって、フィルムを使ったカメラではなくデジタルカメラが主流となりました。

アグファはX線写真、解析技術など医療用の市場に参入

コニカは写真機メーカーと合併し、デジタルカメラや複写機などの技術により一層力を注いでいます。

富士フィルムはデジタルカメラが主流となる前から沢山の事業を持っていましたが、物流、医療、化粧品やサプリメントなどの多角化により急成長しました。元々の会社名であったフィルムの利益は今では今では1%未満にまで減少しています。

コダックも多角化の為に企業を買収しましたが、投資家から多角化のための充分な投資を受ける事ができず、結果としてデジタルカメラなどの対応に遅れて破産法を申告されています。

ビジネスの多角化は、既存の経営資源、技術面を有効に活用できること、リスクを分担できること、事業が増えることによって会社内の組織が活性化できるなど、相乗効果の高い行為です。

イノベーションのジレンマ


イノベーションのジレンマとは、巨大企業が新興企業の前に力を失ってしまうシチュエーションを説明したものです。

先ほど例にあげたコダックは、まさにイノベーションのジレンマのいい例でしょう。イノベーションには今いる顧客からの意見を尊重し、従来の商品の向上化を測る持続的イノベーションと、従来の製品の価値を壊して、新しいスタンダード・ルールを生み出す「破壊的イノベーション」があります。

大企業によくあるのは持続的イノベーションで自社の事業を拡大し続けることです。細かな改善で業績を上げているので、破壊的イノベーションの発想に通常は至りません。持続的イノベーションの成果が、ある段階で顧客の求めている基準をオーバーすることがあります。

iPhoneなどはそうではないでしょうか?顧客のニーズを超えてしまっています。カメラはひと昔前のデジカメをはるかに凌駕した性能、液晶もパソコンと変わらないくらいにキレイです。

これ以上のものを作るには、破壊的イノベーションをしないと既製品を超えられない段階に近づいています。

増していく会社運営の難易度

上記で説明したスマートフォンに関しても、携帯電話の業界では競争の激化のピーク時とも言える状況が起こっています。

3大キャリアのdocomoauSoftBankが今までは独占していましたが、今やテレビCMで見ない日はない格安SIMなどのMVNOの登場により、キャリア料金の5分の1程の値段でスマートフォンを持てるという優れたコストパフォーマンスが実現されました。

3大キャリア以外のシェアが年々増えていっています。LINEなどが登場する前は、3大キャリアは通話料~~分無料などのサービスをつける事によって月額料金を設定していましたが、技術の発達により電話番号から電話をかけることも少なくなってきました。

これにより毎月の無料通話料などがついて、月額料金を設定していた3大キャリアの強みが1つ失われました。更に、従来の音声通話の技術ではない新しい音声通話方式を採用することで、電話番号からの通話よりもクリアに通話をできる技術も登場しています。

3大キャリアは顧客を離さないようにと、LTE通信を利用した通話SIMのVoLTEを起用したり、3大キャリアのMVNOを作ったり、インターネットと併用する事で月々の料金を下げられるプランを作ったり、長く利用する事によって顧客が得をするサービスを提供したりなど、MVNOに流れ行く顧客を引き留めようとしています。

1つのサービスに専攻して持続的イノベーションを重視しているときに、MVNOやLINEの登場のような他に破壊的イノベーションの登場によって、脅威にさらされることもあります。

少子高齢化社会の新規事業

少子高齢化とは勿論、子供が少なくなり、高齢者が増えるという現象です。

日本では超少子高齢化社会と呼ばれている時代が、目と鼻の先にまで到来しています。日本人口1億2800万人前後という数字は増えないまま、65歳以上割合が1985年には10%だったにも関わらず、2013年には25%となり、2035年には33%が65歳以上の高齢者になると予想されています。少子化が進む現代では子供1人辺りにかけられる費用が増加したことにより、子供向けの高額な製品やサービスが近年の日本では注目されています。

それとは対照的に、共働きの家庭向けの家事代行や保育支援などのサービス市場も、増加の傾向にあります。そして、高齢者が増える事によって起こる介護や、定年退職後の余裕のある時間を有効的に使うことのできる市場も拡大しています。また、今までは65歳過ぎたら定年退職と言われてきていましたが、平均寿命が大きく伸びた事によって、まだまだ活発に働こうとする高齢者の方も最近は少なくありません。

そういった高齢者の方々がもう一度社会にでるための職業訓練センターや、在宅ワーク 、健康面に気配りしたフィットネスやアンチエイジングなどの商品に着目することも、時代の動向をつかむ為には重要なことです。

無駄な失敗を繰り返さない大切さ

新規事業を確実に成功させる方法などというものはなく、失敗する確率の方が高いとさえ言われています。

ではどうすれば成功する確率をあげることができるのでしょうか?

新規事業を成功させたいからと言って、成功例ばかりを参考にしてしまうと痛い目をみることもあります。というのも成功例には偶然から生まれた成功も存在するからです。

成功させたいのであれば、敢えて失敗例から学ぶことを推奨します。誰しもが起こし得る失敗例を学んでいると、失敗する確率を減らすことができます。失敗する確率を減らすことができるのならば、成功する確率も相対的に上がっていきます。ただし、失敗例を学び、成功確率をあげても失敗は必ずしてしまいます。ですが、その失敗は誰も実行しなかった意味のある失敗例として糧となり新規事業に活かせます。

大切なことは過去にあった無駄な失敗を繰り返さないことです。

企業と新規事業の在り方

新規事業を始めるためには、失敗を恐れて反対する意見を押しのけて遂行しなければなりません。

ただし未開の地に、なんの知識もない裸一貫の状態から参入したのでは、数ある企業の影の1つとして終わってしまいます。そうはならないために、既存事業で培ってきたノウハウは最大限に活用する事こそ成功するための方法の1つです。

富士フィルムは化粧品事業に参入してからは、自社で培ってきたコラーゲン、抗酸化にまつわる技術を武器として化粧品の事業を確固たるものへと昇華させました。飲食店で有名なワタミは介護事業に参入し、飲食業界での運営ノウハウを最大限に活かし、今や飲食事業を上回る利益を得るまでとなっています。既存事業のノウハウは、意外なところで役に立ちます。組織運営の基本は同じだからです。

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