学習塾の開業資金は大丈夫?学習塾開業のための資金調達のポイントを解説

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学習塾の開業を考えている人、開業に向けて資金面で不安を抱えている人に向けて、資金調達のポイントについてお伝えします。

学習塾の開業の費用

学習塾を開業するためには、大手学習塾のフランチャイズであれば多額の開業費用が必要になります。学習塾の開業を考えているものの、資金面に不安を抱えている方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、融資など資金調達のポイントを分かりやすく解説いたします。

フランチャイズと個人経営塾で必要は資金は異なる

学習塾開業のために必要な資金は、フランチャイズと個人経営の学習塾とで大きく異なります。
それぞれの必要な資金について、まとめました。

フランチャイズ開業で必要な資金

フランチャイズでは約1,000万円の開業資金が必要です。

大手学習塾のフランチャイズの場合には、初期費用として約1,000万円、開業後も売上の10%ほどのロイヤリティが発生します。
例えば、明光義塾であれば、開業資金として以下のような費用がかかります。

*加盟金:3,000,000円
*什器備品台:3,500,000円
*教材費:300,000円
*広告費:2,000,000円
*ICT導入初期費用:153,100円
*合計:8,953,100円

これだけの額を全額自己資金で用意される方は多くはないようで、明光義塾に加盟した方の自己資金の平均は516万円とのことです。[注1]あとの資金は金融機関などの融資を受けて開業する方が多いようです。

この他にもっと安く開業資金が300〜400万円程度の学習塾もありますが、知名度や経営ノウハウなどにより生徒を集められるか、開業後の運営で収益を上げられるか、といったことも考えて選択しましょう。

個人経営の学習塾開業で必要な資金

自宅で個人経営の学習塾を開業するなら200〜300万円の開業資金が必要です。

個人で学習塾を開業する場合には、自宅の空いている部屋を使用して自宅兼学習塾という形で開校する方法もあります。この場合は自宅の1室を教室として使用するため、まず賃料が発生しません。また、退職した学校の教師や独立する塾講師が自分自身で経営者兼塾講師となって教えるとなると、人件費も発生しません。

このため、開業資金といっても教材や机・椅子、ホワイトボード、改装費用くらいなので、200万円程度の用意があれば開業することも可能です。スタッフを雇う場合にはもっとかかることもありますから、適宜計算しておきましょう。

それでも個人経営であればフランチャイズのようにロイヤリティを支払うことはありませんから、初期の資金面での不安は少ないといえます。
ただし、個人経営の場合には大手フランチャイズと比べて、継続して生徒を獲得できるかという不安要素があるのは否めません。

学習塾開業のために資金調達する3つの方法とそれぞれのポイント

学習塾を開業するための資金調達の方法としては、以下の3つがあげられます。

1.自己資金を貯める
2.融資を受ける
3.補助金・助成金を利用する

以下では、これらの方法について資金調達のポイントをご説明します。

1. 開業資金の半分を目標に半年以上かけて自己資金を貯める

開業にあたって充分な自己資金があれば、これほど心強いことはありません。先ほど例にあげた明光義塾の場合にも、8,953,100円の開業資金に対し自己資金は平均516万円とのことですから、開業資金の半分程度は自己資金を貯めておくことをおすすめします。

次でご説明する融資を受ける際にも、返済能力があるかどうかが過去半年の通帳を確認して判断されるため、半年以上かけて着々と資金を用意しましょう。学習塾に限らず、開業するにあたっては、まず資金を充分に貯めることは重要なポイントです。

開業のための資金が事前に計算していたよりもオーバーしてしまう場合やコストの見積もりが甘い場合には資金不足となってしまいます。資金の計画はギリギリにせず、余裕を持って見積もっておきましょう。

2. 融資を受けるには事業計画書や契約書の作成が重要

学習塾開業には多額の資金がかかりますから、自己資金が足りない分は融資を受けることになります。どの金融機関で融資を受ければよいのか迷うかもしれませんが、学習塾開業の場合、借入先はほとんどの場合「日本政策金融公庫」か、制度融資を行う「信用保証協会」に絞られます。

金融機関は、融資を決定するために「どのような返済計画があるのか、確実に返済可能なのか」を慎重に審査するため、返済計画の立つ事業計画書の作成が重要なポイント。また、親族からの借入れ・贈与の場合契約書の作成が必要です。
以下でそれぞれの融資についてみていきましょう。

審査は厳しいものの良心的な日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は政府が100%出資している政策金融機関です。政府系金融機関だけあって審査は厳しく、申込みが断られた場合には1年程度の期間は再申込みが難しくなりますから、審査に挑む際には万全の準備を整えましょう。

ただし、審査が厳しい一方で、長期返済の融資であっても利息が固定であるなど良心的な金融機関であるため、学習塾開業にあたっては最もメジャーな借入先となります。

信用保証協会による保証で融資を受けるには信用保証料が必要

信用保証協会は、創業者や中小企業が行う借入れの保証人を肩代わりし、借入れをスムーズにすることを目的に設立された機関。都道府県ごとに設置されていて、その区域の事業主をサポートしています。
各都道府県などの自治体が個人事業主や中小企業の資金繰りをサポートする「制度融資」では、自治体、指定金融機関、各都道府県の信用保証協会が連携して融資を行ってくれます。

ただし、信用保証協会に保証してもらって融資を受ける場合には、通常の金利だけでなく信用保証料も支払う必要があることに注意しましょう。この信用保証料は保証期間、保証料率、貸付金額などを元に計算されます。

親族からの借入れ・贈与でも契約書の作成が必要

金融機関からの融資だけではなく、開業にあたって親族から資金を提供してもらう場合もあります。親族といっても、多額の資金を提供してもらう際には、しっかり契約書を作成する必要があることには注意が必要です。

たとえば、親族から開業資金を借入れる場合は、金銭消費貸借契約書を作成し、定期的に返済をしなければいけません。
また、親族から開業資金を贈与してもらう場合は、贈与契約書を作成し、贈与税の申告、納税が必要です。

3. 補助金と助成金を受けるには綿密な事業計画書が必要


「開業まではこぎつけたけれどやはり資金が足りない」という場合は、補助金や助成金の制度を利用することもできます。これは一旦自分で支払った金額に対して受け取ることになるため、開業前には利用できないという点には注意しましょう。

例えば、日本商工会議所では「小規模事業者持続化補助金」の制度を設けて、原則50万円を上限に補助率2/3の補助金を出しています。[注2]
また、厚生労働省では「キャリアアップ助成金」制度があり、非正規雇用社員のキャリアアップのための助成金を支給しています。塾講師の待遇改善のために活用してみるのもよいでしょう。[注3]

ただし、上記のような制度は必ずしも受けられるわけではないことを理解しておきましょう。制度利用のためには綿密な計画書や報告書を作成して申請しなければいけません。必要に応じて専門家などに相談して進めていきましょう。

自己資金で開業資金のすべてが用意できればそれに越したことはありませんが、今回ご紹介したように資金調達の方法はいくつかあります。すべてが用意できない場合は融資や助成金などを上手に利用し、開業に向けて資金を用意しましょう。

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